働く人のものがたり - 働く人の紹介を通して「経営の学び」「人の温度」「知識・情報」を伝えるメールマガジン
[Vol. 22]  たすきを繋ぐ情熱家 “家族経営”も“会社経営”も同じ。 互いに尊敬し、痛みを分かち合い、幸せを追求していくことが大切です。/ 会社名:World People USA, Inc.、お名前:田村玲子 Reiko Tamura、タイトル:代表取締役、勤務地:Torrance、出身地: 大阪府、プロフィール:小2で珠算一級、中2で珠算十段/暗算十段にそれぞれ最年少で合格。大学卒業後、1990年に渡米。Saint Martin's Universityで教育学部修士号を得た後、外国人学生アドバイザーとして2年間大学で勤務。1998年、Thunderbird Schoolof Global ManagementでMBA取得。日本テレコムアメリカ支社を経て、2004年より現職
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御社の事業内容を教えてください。

2004年の設立以来、主に海外ビジネスコンサルティングを行っています。アメリカで独立・起業を目指す個人、そして北米進出を目的とする法人を対象に、会社設立・登記から初期運営およびマーケティング、新規ビジネスプラン作成まで、一環したサービスを提供していますが、その導入を担うコンサルティングが私の役目です。

コンサルティングにおけるポイントは「サービス」「売り上げ予測」そして「経営者としての器」。「サービス」とは、その会社が提供しようとしているサービスや商品が、市場に合っているかどうか。これは経営者の主観は通用しません。そして「売り上げ予測」はターゲットとする顧客の層、数、範囲を分析し、具体的な売り上げを予測すること。最後に、これが一番大切なのですが「経営者としての器」です。事業内容が過去の職歴や経歴と関連しているかはもちろん、人となりも問われます。いくら有能でも誠意がなければ、人はついてきません。

田村さんにとって「起業」とは何でしょう?

無限の可能性を秘めたツールですね。好きなことをビジネとして行うことで“自分に正直に生きる”を実行できる素晴らしい方法だと思います。頑張るほど可能性は広がり、人生を丸ごと楽しめるようになるのですが、やはり起業当初には、苦労はつきもの。特に会社の知名度の有無に大きく影響されます。

私も会社を設立したばかりの頃は大変な思いをしましたが、創業年数や実績面の代わりに、自分をブランド化しようと努力と工夫を重ねてきました。レジメ作成、学歴・経歴紹介、特技のそろばん技披露など、ありとあらゆるアピールに加え、何度もクライアントのオフィスに足を運んで良いサービス案件を提示し、仕事の受注があれば、他社の追随を許さないぐらいの最高のサービスを提供してきました。そんな経験があるから、起業家の苦労もわかるし、問題が起こったときの対処法や具体的なアドバイスもできる。これも起業の醍醐味かもしれないですね。

経営において一番大切だと思うことは?

人を愛し大事にする“心”。一緒にビジネスをしている仲間、スタッフ、顧客を含めWin-Winになることが私のゴールです。経営者は“Be Firm, Be Kind, Be Professional”つまりバランスが大事。でも私もスタッフを叱咤激励するつもりが、気づけば“叱咤”だけになって信頼を失い、後悔したことが何度もあります。

私は、大阪で大きな珠算&学習塾を経営していた父の背中を見て育ちました。私が5歳のとき、父に頼まれて煙草を買いにいったことがあったんですが、店が閉まっていたのでそのまま帰ったら「わしは、お前に煙草屋が開いているかどうかを見てきてくれと頼んだんやない!」と思いっきり怒鳴られたんです。もう自宅の裏で大泣きですよ。泣いた理由は、考えがおよばなかった自分への怒り。人にものを頼まれたら、経緯より結果が大事なのだと身体で覚えました。でも父に怒られたのはとてもショックで…。大人になってもずっと引きずっていたのですが、父も気にかけてくれていたようで、亡くなる前に「あのときはゴメンな」と謝ってくれたんです。長年心にくすぶっていた想いが瞬時に浄化しました。本当にありがたかったですね。

“会社経営”も“家族経営”も同じ。互いに尊敬し、痛みを分かち合いながら、幸せを追求していくことが大切なのだと思います。

今のあなたをつくったルーツは何ですか?

やっぱり“そろばん”かな。実は、渡米のきっかけになったのも、そろばんなんです。大学4年生のときに「そろばんを活かしてもっと社会に貢献してみろ。アメリカで教えてみるのもいいんじゃないか」というゼミの教授の言葉に運命を感じて、急遽、留学を決意したんです。実は当時すでに就職が内定していたので、両親は激怒。それでも私の意思は固く、TOEFLのために猛勉強を開始しました。

とにかく語彙を増やさなければいけないので、“m”は 3といった具合に単語を数字に置き換えたりなど、そろばんで培った技術や五感をフル回転させ、自己流で1日200個の単語を覚えました。卒業を目前にした2月に初めて受けたTOEFLの得点は430点でしたが、9月に渡米し英語漬けの生活に身を置きながら試験勉強を続け、数か月後に570点を獲得。翌年1月から学部に入学しました。

アメリカは、外国人でも何か人より秀でた特技があれば認めてくれる懐の深さがあります。私も大学在学中は、教育番組でそろばん講師を務めたり、大学院の教授や小学校の先生にそろばんを教えたりする機会に恵まれ、まさに「芸は身を助く」という言葉を実感しました。何よりも、そろばんを通して“何事もやればできる”という自信がつき、忍耐、根性、集中力など一生涯誇れる財産を得ることができたと思いますね。

最近は、講演など幅広い活動を行っているそうですね。

昨年12月、東京・明星高校の生徒が修学旅行で訪米した際、ロサンゼルスで講演を行ったんです。“アメリカで起業した日本人”というテーマだったんですが、最初は“起業なんて自分には関係ない”なんて斜に構えていた生徒が、時間が経つにつれ、目を輝かせ食い入るように聞いてくれました。私も高校生対象の講演は初めてで、一方的に話すだけじゃ面白くないので「将来の夢がわからない?じゃ好きなことは何?得意なことは?」なんて、生徒を質問攻めしながら(笑)、好きなことを起業という形で実現していった方の話をしていきました。“仕事”や“夢”となると考えがまとまらなくても、自分の好きなことを掘り下げていくとわかりやすい。要するに、ただ突破口が見つからないだけなんですよね。

同行していた先生方からもご好評いただき、今年もまた講演を開催することになりました。また高校生たちの明るい笑顔を見れると思うと、今からワクワクしています!

これから活躍する若い人にメッセージをお願いします。

「最後まで諦めないこと」。疲れたら止まって休憩するのはいいけど、諦めちゃダメ。大抵の場合、自分の夢を壊すのは、他人じゃなく自分なんです。「大丈夫、私はできる」と自分を信じてください。人生は一度きりだから、悔いのないように。自分が幸せかどうかは、自分が決めること。周りの目は気にせず、とにかく“自分らしく”生きて欲しいな。

 
編集後記

「情熱の赤」がとってもよくお似合いの田村さん。弊社のお客様として、かれこれ10年近くお付き合いをさせて頂いております。当時の第一印象から一貫しているのが、とにかく元気!明るい陽のエネルギーが写真からも伝わるのではないでしょうか?

そして、びっくりするのが中2で珠算、暗算十段取得という偉業。本文にもありますが、この珠算が田村さんの学生時代、渡米、起業、経営、人生においての心の支えや指針になっているという事です。一つの物事をとことん突き詰めていくこと自体が、自分を成長させ、自信にも繋がるんだと改めて感じました。それが自分の中で一本の太い柱となることで、ぶれない人間性を創っていくのではないでしょうか?僕も「情熱の赤」が似合う男になりたいっす!

【インタビュアー】 板倉 光孝
自称「ロサンゼルスのオーガニック営業マン(営業歴10年)」。サーフィン大好き。ビジネス道、修行中。

 
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2014/12/4 配信